栽培の流れ
11月~12月 剪定作業
ぶどうの剪定作業は、翌年のぶどうの生育を決める極めて重要な作業であり、枝を多く残しすぎると葉が茂りすぎて暗くなり、果実の色付きに影響が出てしまいます。
しかし、短く切りすぎても次の年に房が付かなくなってしまう事もあり、経験と知識が必要となる作業です。
また、枝詰め、枝縛りもこの時期に行います。
12月~2月 皮剥き
皮剥き作業を行います。
冬は樹と表皮の隙間に害虫が冬眠するので、皮を剥ぎ取り虫が付かないように予防します。
4月~ 芽だし・芽かき
ぶどうの木に葉っぱが4、5枚開いた頃、同じ箇所からでてきた2本の枝の片方を摘み取ります。細くて弱い枝も取り除きます。
こうすることで、全ての枝に均等に栄養が行き渡り、バランスよく成長することができます。
灌水(かんすい)
発芽してから落葉するまでに、1、2回の間隔で水やりを行います。
水の量は、樹の状態に合わせて調節し、多すぎたり少なすぎたりしないよう頻繁に確認しながら行います。
5月中旬頃~ 蔓の誘引(ゆういん)
枝が80cm程伸びた頃に、上や下に向いた枝を横に寝かせる作業を行います。ぶどうは枝の先端に養分が集中しやすいため、枝を寝せて日光を当たりやすくすることで、ぶどうの花芽に養分を送り込むようにします。
また、ぶどうの花も下を向いてくるので後の作業もやり易くなります。
摘芯(てきしん)・花切り
ぶどうの花が開花する少し前に枝の先端の葉を摘み取る作業を行います。
こうすることで、枝の先端に流れていた養分が房のほうに流れ、着果しやすくなります。
肩作り・花きり
ぶどうの花が咲き始めた頃から満開の時期の間で房づくりを行います。
ぶどうの実になる花を全てそのままにしておくと、養分が分散し、花ぶるいと呼ばれる生理落果が多発してしまいます。そのため、やや真ん中から下のまとまった部分以外ははさみで切ってしまう作業が、花きり作業です。
こうすることで、大粒の美味しいぶどうに成長します。
6月~7月 摘房
ぶどうの粒が直径1cm程になった頃、余分な房を間引く作業を行います。
もったいないですが、1つの枝に2、3房着果している中で形の良い房を1つだけ残し、養分を集中させます。
房を多く残し過ぎるとぶどうの色付きが悪くなるので、美味しいぶどうに仕上げるにはきちんと摘房することが重要です。
実すぐり
摘房が終わったら、次は粒を間引く作業に移ります。
房の中に入り込んでいる上や下を向いている粒をはさみで落としていきます。
一房に60粒くらいついている実を、半分ほど残して形を整えます。
袋掛け
梅雨の時期に入ると日照時間が少なく、植物の光合成が劣り抵抗性が下がるので病気や害虫が発生しやすくなります。
病害虫からぶどうの房を保護するために、全ての房に手作業で袋を掛けていきます。
8月下旬~10月頃 収穫
8月の下旬から10月の中旬くらいまで、収穫時期となります。